TAKESHI SHINOHARA EXHIBITION WHITE NOISE CONVERTEERBAARHEID VAN PLAATS EN KWANTITEIT 「WHITE NOISE」 思索された溯及概念 人は今、突然ここに居るわけではなく、長いプロセスを経て現在に在る。 プロセスが合ったからこそ、前に進めるものが生まれて来る。 現在という位置に立ち、後を振り返る姿勢には過去に酔ったり、 固執してしまうというような意識の固定化に向かう懸念があるが、 今の視点で正確に過去を見る事は大事である。 ノスタルジーやある種の心地よさに浸るのではなく、又、 悍しいものに目を閉じるのでもなく、正確に。 過去にさかのぼる溯及の過程にあっても、 私に内在する重心は常に ” 今 ” と ” これから ” に在り、 前進の方向に重みがかかるようにと考えている。 そして溯及によって ” これから ” は自ずと示されている。 私が今創作する作品にも、重心がその場に留まる事や 慣れることを許さずに、前に進み、 顕われるものとの必然性の出会いを希求している。 2009年 篠原 猛史 |