『視覚化される恣意的言語』展
素材(支持体)は、何を語るか。 創作の始発点になる根本的なメディウムの発する存在感は、 本来はその主体を決定する重要な要素なのだ。 メディウムが表出してきたものの裏付けとして存在している。
しかし、多くは素材の要素としての意味が希薄になり、表面に従属してしまう。
そこで、素材を限定的にせず、未成の概念として表現プロセスに介在させることによって、 より必然的な要素としての特性を際立たせることを試みた。 素材の接合性や遊離性という特性をも主体を決定的にする要素として制作に組み込んだ。
2017年5月 篠原 猛史